「8時間睡眠」神話はウソ 「眠り」にまつわる勘違い

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「春眠暁を覚えず」
の季節を迎えます。

厳しい寒さが続きましたから、
暖かい日が増えると余計に心地よく、
眠気に誘われる人が
多いのではないでしょうか。

ただ、
暖かい布団から出るのが億劫になって、
夜は眠れずにリズムが悪くなり、
睡眠不足になる人もいるはずです。

どうすればうまく
睡眠不足を
解消できるでしょうか。

まず大切なのが
「起きる時間を決めること」です。


寝不足の人は
「とにかく早く寝て、
十分な睡眠時間を確保しよう」
と考えがちです。

ですが、それよりも
決まった時間に
起きることのほうが大切です。
なぜなら、
そのほうが睡眠覚醒リズムを
整えやすいからです。

朝日を浴びると、
覚醒と精神の安定に不可欠な
神経伝達物質「セロトニン」が
体内で分泌されます。

そして、これを材料として夜、
睡眠ホルモンと呼ばれる
「メラトニン」がつくられます。

このメラトニンによって、
目覚めてから16~17時間後に
睡眠のスイッチが入ります。

たとえば朝6時に起きたなら、
夜の10~11時には眠くなる。

寝不足にならないためには、
このリズムを狂わせないように
することが肝心なのです。

休日には、どうしても
寝だめしたい人が多いでしょう。

寝不足が蓄積して、
健康を損なうとされる
「睡眠負債」を返すためにも、
休日にしっかり
寝ておくことは大切です。

ですが、できれば
休日も同じ時間に起きるよう心がけ、
朝寝坊するとしても
1~2時間以内にとどめたほうが、
睡眠覚醒リズムを
狂わせないですむとされています。

快眠のためには
「光を上手に利用すること」
も大切です。

睡眠不足の人では、
寝室を暗くするために
「遮光カーテン」を使っている人も
多いのではないでしょうか。

ただ、遮光カーテンだと
朝日が目に入ってきません。

ですから、専門家によると
カーテンを10センチメートルほど
開けて眠るのがお勧めだそうです。

また、夜眠る前の光も重要です。

読書などをするために、
布団に入って蛍光灯をつけて
過ごす人もいるのではないでしょうか。

しかし、明るい光が目に入ると
入眠時間が遅れてしまいます。

寝る1時間ほど前から
室内の灯を
電球程度の明るさに落とし、
できればテレビなども見ないで
過ごすようにしましょう。

最近では、
スマホやタブレットを
持つ人が増えて、
布団の中でネットサーフィンや
ゲームをして過ごす人も多いはず。

ですが、これも
目にかなり強い光が
飛び込んできます。

寝不足で悩んでいるなら、
テレビもスマホも
早めにスイッチを切ってから、
布団に入るようにしてください。

また、アルコールは
寝つきをよくしますが、
睡眠が浅くなり夜中に目覚めること
(中途覚醒)が増えます。

ですから、睡眠薬代わりに
アルコールを飲むという考えは
捨ててください。

もちろん、夕方以降の
コーヒーや緑茶も
カフェインの作用で入眠を遅らせ、
中途覚醒を増やすので
よくありません。

専門家によると
よく眠れないと感じている人は、
コーヒーや濃い緑茶を
飲むこと自体
やめたほうがいいとのことです。

睡眠不足になると、
どうしても日中に眠たくなります。

そのため、
つい長時間昼寝をしてしまい、
夜眠れなくなる
悪循環に陥りがちです。

人間はお昼の2~4時頃に
眠気が強くなる
体内リズムを持っていますから、
昼寝をすること自体は
悪いことではありません。

ですが、
30分以上眠ってしまうと
深い睡眠が出て、
夜眠りにくくなります。

ですから、昼寝をするとしても
高校生や大学生では10~15分、
働き盛りの人は15~30分に
とどめてください。

深く眠らないで
目を閉じるだけでも、
画像として入る情報量が減り、
脳を休めることが
できるそうです。

一方、時間のある高齢者では
つい昼間ウトウトする時間が長くなり、
夜眠れなくなる人が
多いのではないでしょうか。

「キョウヨウ(今日用)と
キョウイク(今日行く)」
と言いますが、
できれば日中は
用事と行く場所を作って、
活動的に過ごしたほうが
眠りやすくなります。

昼寝をするとしても30分程度、
長くても1時間までに
とどめましょう。

また、早寝早起きが
美徳とされてきたせいか、
高齢者では早々と布団に入って、
夜中に起きてしまう人が
少なくありません。

しかし、睡眠時間は
年をとるほど短くなり、
65歳以上になると
平均6時間ほどしか
眠れなくなります。

ですから、
夜中に起きないためには、
高齢者ほど夜更かしを
したほうがいいのです。

テレビでは、夜中に
若い人向けのバラエティ番組を
流す傾向が強いように思います。

ですが、むしろお年寄りが
夜長を楽しく過ごせるように、
高齢者向けの番組を編成したほうが
世のためになるかもしれません。

かつては「8時間睡眠」が
最も長生きで、
理想的と言われました。

しかし、人間には
ロングスリーパーもいれば、
「寝ているところを見たことがない」
と言われる
明石家さんまさんのように、
ショートスリーパーもいます。

専門家によると、
朝起きて、疲れが取れて、
昼間の活動に差支えなければ、
その人の睡眠時間は
十分足りているそうです。

睡眠不足で
健康や精神に不調が出てきたり、
「夜いびきがひどくて、
呼吸が止まっている」
と家族に言われたりした人は、
睡眠時無呼吸症候群
などの可能性があり、
医療の助けが必要です。
そうした場合は
睡眠障害の専門医の診察を
受けてください。

ですが、睡眠不足でも
健康に過ごせているなら、
あまり不安になり過ぎないように
しましょう。

心配も不眠の種になるからです。
うまく「快眠術」を活用して、
心地よく
「春眠」を楽しんでください。

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